『竜とそばかすの姫』を観た感想

すずが自らアンベイルし、震えながらもUの世界で現実世界の姿で見事歌いきったシーンで感極まって泣きました。固唾を呑んで歌唱を聴いていたオーディエンスたちの泣いている姿を見てもらい泣きも。

母親が見ず知らずの女の子を助けるために、川に飛び込んで結果死亡。実の娘を置いて死んだ母のそのときの気持ちが理解できず苦しんでいたすずが、アンベイル後の歌唱シーンで、「お母さんはあのとき、こういう気持ちだったんだね」という表情を浮かべていたのが印象的でした。困っている(助けを必要としている)子どもがいたら、放ってはおけない。考えるより先に体が動いていた、というのにも近い感覚。

『おおかみこどもの雨と雪』以来の細田守作品でしたが、あの独特な線の細い作画がたまらんな〜。

『サマーウォーズ』のラブマシーンとの花札バトルシーンで、勢いに乗るナツキに必勝の着せ替えアイテムを授けた守り神的なクジラが、『竜とそばかすの姫』でもたくさん登場していて嬉しかった!

カヌー部の彼が練習で東京へ行ったというエピソードが最後の最後でキレイに伏線回収されて驚いた笑。なかなか強引ではあったけど良しとしよう〜

部員はたったひとりでも、真剣に楽しくカヌーに没頭する彼に思いを寄せる女の子がいたように、何かに熱中したり頑張る姿は必ず誰かが応援してくれているものだよという温かいメッセージが感じられて良かった。