伝説の一時間とは、常人ならば一瞬で焼け焦げてしまうような釜茹での刑を光月おでんが赤鞘九人男を橋板に乗せて担ぎながら耐え抜いた1時間のこと。
1時間という時間設定は、おでんから「お前らの決めた時間最期まで死なずに耐え切ったやつがもしいたら、そいつは解放してやってほしい」と提案されたカイドウが決めた。(単行本96巻第971話「釜茹での刑」)
この間に、しのぶちゃんが、光月おでんという男によってどれだけの人達が命を救われていたのかや、なぜおでんが5年間毎週オロチの城の前で踊り続けていたかを民衆に泣きながら明かしたことで、それまでおでんを「バカ殿」と呼び嫌っていた住民たちは自分たちの愚かさに気付かされた。
民衆の信頼を取り戻し、無事約束の1時間を耐え切ったおでんだったが、へりくつが大好きなオロチは「銃殺の刑に変える事を一分前に思いついた」と言い、おでんたちに一斉に銃を向けた。
その後、おでんは橋板で担いでいた家臣たちを思いっきり空へ投げ飛ばし逃した。
主君に「ワノ国開国の夢」を託された赤鞘九人男は号泣しながらも決して後ろを振り返らずモモの助たちが待つおでん城へと急ぐのであった。
おでんは最期、カイドウと軽く言葉を交わし、煮えてなんぼの〜を唱える途中でカイドウの銃弾に倒れた。
処刑場に居合わせた民衆たちが煮えてなんぼの〜の続きである「おでんに候!!!!」をおでんが死んだ直後に叫んだのは忘れられない1コマだ。(第972話「煮えてなんぼのおでんに候」)