小野寺史宜の新刊情報|過去作品も一覧で紹介

2019年本屋大賞2位に輝いた『ひと』で知られる作家・小野寺史宜さんの単行本最新刊情報と、デビュー作から新作までの全33冊をあらすじ付きの時系列降順で紹介します。ネットショッピングや調べ物、選書にお役立てください。

単行本最新刊は『ミニシアターの六人』

ミニシアターの六人書影画像

■あらすじ
銀座のミニシアターで、二年前に亡くなった末永静男監督の追悼上映が行われている。二十一年前に公開された『夜、街の隙間』、上映は一週間だけ。最終日前日、午後四時五十分の回。観客は六人だった。
この映画館で働いていた三輪善乃は、公開当時にチケット売場の窓口にいた。山下春子にとっては、大学の同級生と成り行きで観に行った作品だ。自主映画を撮っていた安尾昇治は、末永のデビュー作でその才能を目の当たりにし、道を諦めた過去がある。沢田英和は、この作品に元恋人との苦い思い出があった。誕生日デートのはずだった川越小夏は、一人でスクリーンを眺めている。映画監督を目指す本木洋央は、生物学上の父親が撮った作品を観に来ていた……。
観客たちの人生と、『夜、街の隙間』のストーリーを行き来しながら、出会いとすれ違い、別れを繰り返す日々の中にある奇跡を鮮やかに描く。
『ひと』の著者が銀座という街とミニシアター、そして映画への愛をも描き切った渾身の人生讃歌。
(Amazon商品説明より)

出版社小学館
発売日2021年11月15日
定価1,760円
Amazon楽天
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小野寺史宜の過去作品一覧【時系列降順】

「タイトルのみの箇条書き」と、「Amazon・楽天の商品リンク付きリスト」を紹介します。用途に応じて使い分けて下さい。まずは前者から記載します。

  • 『ミニシアターの六人』
  • 『とにもかくにもごはん』
  • 『片見里荒川コネクション』
  • 『天使と悪魔のシネマ』
  • 『今夜』
  • 『みつばの郵便屋さん – 階下の君は』
  • 『タクジョ!』
  • 『食っちゃ寝て書いて』
  • 『今日も町の隅で』
  • 『まち』
  • 『縁』
  • 『ライフ』
  • 『みつばの郵便屋さん – 奇蹟がめぐる町』
  • 『夜の側に立つ』
  • 『ひと』
  • 『それ自体が奇跡』
  • 『みつばの郵便屋さん – 幸せの公園』
  • 『本日も教官なり』
  • 『太郎とさくら』
  • 『家族のシナリオ』
  • 『近いはずの人』
  • 『みつばの郵便屋さん – 二代目も配達中』
  • 『ひりつく夜の音』
  • 『その愛の程度』
  • 『ホケツ!』
  • 『みつばの郵便屋さん – 先生が待つ手紙』
  • 『片見里、二代目坊主と草食男子の不器用リベンジ』
  • 『東京放浪』
  • 『人生は並盛で/牛丼愛』
  • 『リカバリー』
  • 『みつばの郵便屋さん』
  • 『ナオタの星』
  • 『ROCKER』
  • 2021年11月
    『ミニシアターの六人』
  • 2021年8月
    『とにもかくにもごはん』

    ■あらすじ
    午後5時開店、午後8時閉店。 亡き夫との思い出をきっかけに松井波子が開いた「クロード子ども食堂」。 スタッフは、夫とうまくいかない近所の主婦や、就活のアピール目的の大学生。 お客さんは、デートに向かうお母さんに置いていかれる小学生や、 娘と絶縁し孤独に暮らすおじいさん。 みんないろいろあるけれど、あたたかいごはんを食べれば、きっと元気になれるはず。

  • 2021年5月
    『片見里荒川コネクション』

    ■あらすじ
    寝坊で卒論を出しそこね、留年が決定した22歳の海平。片見里の実家に報告に戻ると、ばあちゃんからこづかいとともに頼まれた。東京に出た同級生・中林継男を探してくれと。 一方、大学入学で片見里から上京して、一人で生きてきた荒川在住の75歳の継男。同郷の次郎から「オレオレ詐欺」の受け子の代役を頼まれ、老女の家を訪ねることに。 同じ片見里出身ということ以外接点がなかった継男と海平が荒川で出会った。継男はある〈ヤバい〉ことを海平に相談する。 当たり前に正しく生きることの大切さが、優しく染みる、長編小説。

  • 2021年2月
    『天使と悪魔のシネマ』

    ■あらすじ
    結婚を控えた地下鉄の運転士、酔って駅のホームに立つDV男、仕事を辞め恋人も失った無職の若者……狙いをつけた人間の行動に絶妙なタイミングで介入し、運命の調整をはかる天使と悪魔。関りがないように見えていた登場人物たちを背後で接近させ、より合わせ、人間たちが気づいていないもうひとつのドラマを浮かび上がらせていく――。怖いのにちょっと笑ってしまう運命の舞台裏、天使と悪魔がつむぐ「ふつうの人たち」の物語。

  • 2020年11月
    『今夜』

    ■あらすじ
    気づかないうちに、夜は、人の心を侵す――抗えるか、それとも、流されるか? プロボクサー、タクシードライバー、交番の警察官、高校教師。その夜、四人の男女は、人生の境界線上に立った。あの日のあなたと同じように。選択の瞬間、夜に潜む魔物が、そっと背中を押す。選んだのは、善? それとも悪? 人間の強さと弱さを繊細な視線でとらえ、忘れられない物語に昇華させた著者会心の書き下ろし長編。

  • 2020年11月
    『みつばの郵便屋さん – 階下の君は』

    ■あらすじ
    アパートの階下に、好きな作家が住んでいたら? 郵便配達員として知り得た個人情報を教えるわけにはいかないが、今日もその作家の話題になってしまい……(『階下の君は』)。届いた封筒の底が抜けていて大事なものが入ってない! 探しものは見つかるか(『あきらめぬがカギ』)。街に暮らす人々の思いを柔らかく受け止めながら、きょうも風のなかをゆく。心優しきポストマンの連作短編、人気シリーズ第6弾!

  • 2020年8月
    『タクジョ!』

    ■あらすじ
    新人タクシードライバー夏子、ガンバレ!お客様の人生、心をこめて、運びます。本屋大賞2019年第2位『ひと』の著者が贈る、傑作青春小説!

  • 2020年5月
    『食っちゃ寝て書いて』

    ■あらすじ
    作家の横尾成吾はここ数年、鳴かず飛ばずの状態が続いていた。50を前にそろそろ出版社から声がかからなくなるのでは、との不安を感じていた矢先、担当編集者からボツを食らわされ、不安に拍車がかかる。書くことを何よりも優先し、ずっと一人で生きてきた横尾。大学からの友人・弓子の思わぬ告白もあり、今後の自分の身の振り方を考えはじめる。一方、横尾の新しい担当になった井草菜種は、これまでヒット作を出したことがなく、もう後はないと気は焦るばかり。菜種は、自身同様長く停滞中の横尾と本気で向き合いはじめる―。

  • 2020年2月
    『今日も町の隅で』

    ■あらすじ
    同級生の長野くんに誘われて野球観戦に来た愛里。二人の前には大声でヤジを飛ばす男がいて…。(「梅雨明けヤジオ」)。バンドでリードギターを降格された悠太が初デートで訪れたのは“ツリー”ではなく“タワー”だった。(「逆にタワー」)。思いもよらない偶然を重ねて出会った駿作と那美は、その時が来るのを待つ。(「君を待つ」)。ほか、全10編。

  • 2019年11月
    『まち』

    ■あらすじ
    尾瀬ヶ原が広がる群馬県利根郡片品村で歩荷をしていた祖父に育てられた江藤瞬一。高校卒業とともに上京し、引越の日雇いバイトをしながら荒川沿いのアパートに住んで四年になる。かつて故郷で宿屋を営んでいた両親は小学三年生のときに火事で亡くなった。二人の死は、自分のせいではないかという思いがずっと消えずにいる。近頃は仕事終わりにバイト仲間と他愛のない話をしたり、お隣の母子に頼まれて虫退治をしたり、町の人々に馴染みつつあった。そんなある日、突然祖父が東京にやって来ると言い…。じいちゃんが、父が、母が、身をもって教えてくれたこと。

  • 2019年9月
    『縁』

    ■あらすじ
    嫌な思いをしても、予期せぬ「縁」に救われることもある。人生の機微を描く傑作群像劇!

  • 2019年5月
    『ライフ』

    ■あらすじ
    未来に何の期待も持てずにいた青年が、明日への一歩を踏み出すまでを描いた胸に迫る青春小説。

  • 2018年11月
    『みつばの郵便屋さん – 奇蹟がめぐる町』

    ■あらすじ
    郵便配達員・平本秋宏の初恋相手がみつばの町に引っ越して来た。転入通知をみてどぎまぎする秋宏は、配達人と受取人の関係にすぎないと心を落ち着かせようとするが……。懐かしい人生が交錯するハートフルストーリー、人気シリーズ第5弾! 「トレーラーのトレーダー」「巨大も小を兼ねる」「おしまいのハガキ」「奇蹟がめぐる町」の4話を収録。

  • 2018年8月
    『夜の側に立つ』

    ■あらすじ
    再会した親友は、その夜、湖で命を落とした。 恋、喪失、そして秘密。 男女5人の高校での出会いとそこからの22年を描く、傑作長篇。

  • 2018年4月
    『ひと』

    ■受賞/候補
    2019年本屋大賞2位

    ■あらすじ
    女手ひとつで僕を東京の私大に進ませてくれた母が、急死した。 僕、柏木聖輔は二十歳の秋、たった独りになった。大学は中退を選び、就職先のあてもない。 そんなある日、空腹に負けて吸い寄せられた砂町銀座商店街の惣菜屋で、最後に残った五十円のコロッケを見知らぬお婆さんに譲ったことから、不思議な縁が生まれていく。

  • 2018年1月
    『それ自体が奇跡』

    ■あらすじ
    デパートで働く貢と綾は結婚三年目。仕事に行き詰りを感じていた貢は、サッカーチームにスカウトされると妻に無断で入団を決める。なぜ夫はそんな重大なことを相談してくれなかったのか。不満を募らせる綾の前に現れた一人の男性客。感じもよくて、趣味も合う―夫よりも。そっと危機が忍び寄る夫婦の行方は。

  • 2017年10月
    『みつばの郵便屋さん – 幸せの公園』

    ■あらすじ
    少し宛名が違っていても届けられれば届けたい。でも、さすがにこれは…宛先も差出人も不明のハガキ。だが、チラッと見えた文面に「思い」を察してしまった秋宏は、かすかな手掛かりをもとに謎の受取人を探し始める。心優しいポストマンが繰り広げる小さな奇蹟の物語。

  • 2017年9月
    『本日も教官なり』

    ■あらすじ
    益子豊士の教習車には、様々な人が乗り込む。カレシに飲酒運転をさせまいとする佳世。就職先で免許が必要な大学4年の七八。孫娘の幼稚園送迎のため69歳で免許取得を目指すしの。―彼らと向き合うそんなある日、元妻の美鈴から「娘が妊娠した」という電話が入る。10年以上会っていない17歳の美月の妊娠に動揺する豊士。両家の話し合いに同席してほしいという。突然訪れた人生の難コース、果たして無事走り切れるのか!?

  • 2017年1月
    『太郎とさくら』

    ■あらすじ
    太郎は姉さくらの結婚式に出るため、久しぶりに故郷に帰った。平凡ながら温かい結婚式、無事に終わるかと思ったが「珍客」があらわれ…。小さな漁港の街と東京を行き来しながら、太郎は身近な人たちの思いに気づいていく。離れて暮らす家族の新たな旅立ちの物語。

  • 2016年6月
    『家族のシナリオ』

    ■あらすじ
    元女優の母、元叔父さんの父、反抗期の妹、そしてヒッチコック好きのぼく。訳ありそうに見えるけれど、ぼくら安井家は平穏で普通のはずだった。それなのにある夜、母が突然、ぼくらの知らない男の人を看とると宣言した瞬間、歯車が狂い始める。母の恩人だというその人に、ぼくは会いに行く決意をしたけれど…。揺れ動く家族と少年の心を瑞々しく描ききる、成長の物語。

  • 2016年2月
    『近いはずの人』

    ■あらすじ
    突然の事故で妻が死んだ。わずかな繋がりを求め、妻の携帯電話のロックを解こうと「0000」から打ち込む俊英。ついに解いて目にしたのは、事故当日に妻と“8”という男が交わしたメールだった。彼女の足跡を辿るうち、怒りや哀しみとは別の感情が頭をもたげ―。残された夫は再起できるのか。感動が胸を満たす物語。

  • 2015年11月
    『みつばの郵便屋さん – 二代目も配達中』

    ■あらすじ
    みつば郵便局に配属されてきた女性配達員・筒井美郷は、気が強く、周囲をハラハラさせてばかり。フォローにまわる主人公・秋宏は、彼女が親子二代の配達員と知り、興味を抱き始めるが―。季節を駆けぬける郵便屋さんがはこぶ、小さな奇蹟の物語、好評シリーズ第3弾!

  • 2015年9月
    『ひりつく夜の音』

    ■あらすじ
    46歳の下田保幸は、プロのジャズクラリネット奏者。演奏に全てを捧げた若い日の情熱は潮が引くように褪せ、いまは音楽教室講師の僅かな収入で過ごす。そんな暮らしがギタリストの青年・音矢との出会いで動き出す。どうしても困ったら下田を頼るよう、亡き母に言われたという音矢の名字は佐久間。下田が昔愛した女性と同じだった…。人生の折返し点で迷う大人たちの心をはげます感動作。

  • 2015年6月
    『その愛の程度』

    ■あらすじ
    ある出来事を機に、血のつながらない小学生の娘や妻との関係が急に冷えこんでしまった豊永守彦。しかたなく家を出るが、変わり者の後輩や喫茶店で働くシングルマザーの何気ない言葉に、娘と妻への本当の気持ちに気づかされていく。いつもあと一歩が踏み出せない守彦の出す答えが心にしみる、新しい家族の物語。

  • 2015年2月
    『ホケツ!』

    ■あらすじ
    サッカー部引退を間近に控えた高校三年生の宮島大地は一度も公式戦に出場したことがない。だが、母を亡くしてから同居している絹子伯母さんには「レギュラー」と嘘をついていた。最後の大会が終わったら進路を決めなければならない。悩む大地に十二年前に家を出た実父から突然、連絡があり…。家族、仲間、将来―迷いながら自分だけのポジションを探し出す物語。

  • 2015年2月
    『みつばの郵便屋さん – 先生が待つ手紙』

    ■あらすじ
    みつば郵便局の配達員・平本秋宏は、ある日、配達先のマンションで不思議な女の子と出会う。不登校の少女とのやりとりが温かい「シバザキミゾレ」、転校した教え子との約束を描いた「先生が待つ手紙」など4話を収録。季節を駆けぬける郵便屋さんがはこぶ、小さな奇蹟の物語、第2弾!

  • 2014年9月
    『片見里、二代目坊主と草食男子の不器用リベンジ』

    ■あらすじ
    徳弥は父の急逝で若くして住職となった合コン好きの不良坊主。彼の元に、小六のとき一瞬だけ同級生だったフリーターの一時が訪ねてきた。父の遺骨を引き取るためだ。再会した二人は、かつてのマドンナ・美和の自殺にある男が絡んでいたことを知り、仕返しを企てるが…。爽快でちょっと泣ける男の純情物語。

  • 2014年7月
    『東京放浪』

    ■あらすじ
    目立たぬ森くんに、ちょっとした武勇伝ができた。入社3年、顧客と衝突して会社を辞めたのだ。勢いで休暇がわりの放浪生活を始めたが、一宿を請うた友人のアパートで樹里ちゃんという5歳の女の子を預かる羽目に―。26歳の新たな旅立ちを描いた、爽やかな青春小説!

  • 2014年1月
    『人生は並盛で/牛丼愛』

    ■あらすじ
    牛丼屋をめぐる悲喜交々は24時間、年中無休。子持ちの主婦パート・恵は年下バイトとの浮気に溺れ、仕事もサボりがち。生真面目な働きぶりで店長の信頼も厚いおデブな女子大生・日和は、恵の身勝手な言動に業を煮やし、逆襲を試みるが―。従業員間のトラブル、客との交流、店長の恋…牛丼屋で交錯するちょっとワケあり人間模様。要注目作家が贈る異色の連作群像劇!

  • 2012年7月
    『リカバリー』

    ■あらすじ
    路上を転がるボール、追う息子、叫ぶ父…。最愛の息子・考也を交通事故で亡くしたプロサッカーチームのベラテンGK灰沢考人。事故後、自責の念から自暴自棄になった灰沢は家庭を壊し、チームのレギュラーの座も失う。一方、事故を苦にし自ら命を絶った亡き父の願いを胸に、若き砂田佳之也もプロ選手への道を歩み出す。サッカー小説を超える感動の物語。

  • 2012年5月
    『みつばの郵便屋さん』

    ■あらすじ
    郵便配達員・平本秋宏には年子の兄弟がいて、今やちょっとした人気タレント。一方、秋宏は顔は兄とそっくりだが、性格はいたって地味、なるべく目立たないようにしているのだが…。「あれ、誰かに似ていない?」季節を駆けぬける郵便屋さんがはこぶ、小さな奇蹟の物語。

  • 2009年6月
    『ナオタの星』

    ■あらすじ
    会社を辞めてシナリオ作家を目指すナオタ(小倉直丈)は、新人賞に応募し続けるが落選ばかり。そんな折、プロ野球選手として活躍する小学校時代の級友から奇妙な仕事を頼まれる―。20年ぶりの再会がもたらす思いがけぬ人生の展開、胸を揺さぶる傑作青春小説!

  • 2008年11月
    『ROCKER』

    ■受賞/候補
    第三回ポプラ社小説大賞優秀賞受賞

    ■あらすじ
    プチ不登校の女子高生ミミとテキトーな高校教師・永生。ふたりは、元いとこ同士。ミミは、ある事件をきっかけに、友だちをつくらず、学校ではひとりで過ごしているが、永生のアパートにはよく遊びに行く。そんなある日、ミミのことが好きだという高校生が現れる。彼は、永生が教える学校の生徒で、ロック部の創設を目論むのだが―。